• |  山国町の梨農家の日記  |

  • 早朝の虹。

    早朝に虹を見た。細かすぎる霧雨が体にまとわりついてくる。たまたま割れた雨雲から差し込んだ陽射しで短い時間の虹だった。言い伝えによれば幸運の兆しだとか、願い事が叶うなどだったと思うが、梨棚の特に豊水幸水のコンディションはよろしくない。今年の収穫は期待できない結果になりそうだ。今日触った枝も多くが枯れて黒くなっていた。これの対策として来年に使うための待ち枝を、去年より多くとっている。もともと収穫用の枝を多めに下げていた梨棚なので、案外丁度よい枝数になってくれたりしないか、などと考えてみるがそう上手くはいかないだろう。花芽のなかにはもう割れ始めているものもあり、3月の半ば過ぎれば花をどのくらいつけてくれそうか予想できるようになる、とりあえず早く花の咲き具合を知りたいところだ。

    早朝の虹。

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    中津市耶馬溪町

  • 手こずる剪定。

    暖かい日が続いていたために、もう春が来たくらいの気分になっていた。雑草も一斉に伸び始めている。ところが、というかまだ2月なのだ。霜こそ降りてないものの曇りの朝はすごく寒い。太陽さえ見えてくれれば指先が温まって仕事が捗るのだが、天候はこちらの都合など気にしてはくれない。今朝も早くから豊水の剪定に取り掛かり、てきぱきと枝を落としては集めて焚き火へ運んだ。落とした枝のなかには黒く枯れた枝が混ざっているからすぐに燃える。焚き火の熱で指先がじゅうぶんに温まるけれども枯れ枝が多いのは喜べない。本来なら今年頑張って欲しかった枝が駄目になるせいで、今年引退するはずだった枝にもう1年実をつけてもらわないといけない。発育の怪しい枝もそうだ。とにかく短果枝の数を減らさないようまわりからかき集め、手間のかかる剪定を1日中やった。

    手こずる剪定。

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    山国梨棚豊水幸水園

  • アジフライ定食。

    友人から食事の誘いがあり、乗る予定で仕事を進めていたが途中で向こうからキャンセルという不条理。お腹と口はもう外食にセットされているのに、このまま帰路には着けない。ということで梨棚メンバーを誘っていつもの定食屋へ向かった。そこでいつものアジフライと唐揚げ定食を注文。やはり日本の定食は最高だ。あのまま約束のとおり友人とどこへ向かったとしても、ここまでの満足度は得られなかったかもしれない。おまけに安いのだ。アジフライ定食(おかわり自由)750円。ご飯、と言えば山国町の定食屋「農家食堂やまくに」となりつつある。

    アジフライ定食。

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    農家食堂やまくに

  • 流線スタイルの梨棚。

    今日も朝から雨の中剪定を続ける。微妙な降りで、不快ささえ我慢すれば作業はできる。途中、添木が不足したため竹を切りにもっと山の高くへ行く。山国梨団地のいちばん高地には棚メンバーの園がある。いつもそこの広い駐車場に軽トラを停め、それから竹を集めるのだが、今日メンバーはいない。止まない雨を確認したあと確定申告をやると言って山を下ってしまった。メンバーの梨棚は100%流線型の若い園で、3本主枝の園とは見た目がまるで違う。1本の樹幹が釣り竿のように曲げてあり、この主枝1本が本体になる。言い方を変えれば1本主枝と言えなくもない。樹幹の間隔は狭く、大量にそして一列に並べた側枝に梨を実らせる。成園ともなれば収穫量は3本主枝の1.3倍が見込めるらしく果たしてどうなるか。本人は楽しみにしていることだろう。

    流線スタイルの梨棚。

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    山国梨棚流線園

  • 雷雲と雨。

    空を気にしつつ山へ上がる。いつ降り始めてもおかしくないほど辺りは真っ暗、雷も鳴っている。脚立に乗って棚の上へ顔を出すのが怖くさえある。遠雷が次第に近づき、閃光から雷鳴までの間隔が短くなったところでさすがに作業を止めた。保護剤のハケを洗い、ハサミとノコをしまって落とした枝をまとめているところでざーっときたのは運が良かった。すぐ軽トラの運転席へ逃げ込んでエンジンを動かすと強い閃光が走り、怖気付いて慌てて山を下った。山国川の河岸はよく冠水し、いまだ片道通行の工事箇所が残っている。去年の線状降水帯が道を削ったからだが、同じ雨は梨棚の土も削った。意識しないでいると山はいつまでも変わらずそこにあるが、土の上で仕事をするようになると山も川もごく僅かに形を変えているのがよくわかる。それからは天候の変化はたんに作業に影響するだけのものではなくなった。

    雷雲と雨。

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    中津市耶馬溪町

  • 午後は深い霧。

    昼を過ぎてから靄が霧になった。霧はすぐ深くなって山が見えなくなり、ときどきもっと濃い霧が梨棚に流れてくる。明日は終日雨の予報だ。この時期になると日差しがなくとも暖かく、指が動かないということはない。霧深くなっても作業の邪魔をすることはない。ひとつだけ困るのは、枝を見上げるとテクスチャがまったく見えなくなることだ。枝は黒く塗りつぶされた影になり、どこが枯れているのかわからない。切り落とす位置を間違ってしまうこともある。明日の天候の崩れを気にして作業を急いだせいで、落としてはいけない枝にノコを引いてしまったのがずっと気になっている。

    午後は深い霧。

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    山国梨棚豊水幸水園

  • 崩れる空。

    山へ上がる途中、早くも空が崩れてきた。英彦山に真っ黒い雲がかかっている。山国町はまだ日が差しているものの雨雲が流れてくるのは時間の問題だ。昨夜焼き残した枝の束に火をつけ、すぐ剪定に取り掛かった。今日は朝から雨の予報だったから、1、2時間でも枝を切れればそれでよい。結果的にすぐ雨となったが、本降りになるまでしばらく間があり、諦めずに山へ上がってよかった。残った時間は買い出しに充てよう。

    崩れる空。

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    山国町市平

  • 防風ネットの補修。

    剪定の合間に防風ネットの補修をやった。補修といっても破れた穴を縫い合わせる程度の応急処置だ。穴は日増しに大きくなっていくから放置するわけにもいかず、破れて垂れ下がったネットを吊り下げ、穴があれば塞ぐ。地面に立ってやる作業であれば特に苦労することもないのだが、腕の支えがない3mの場所では、これがなかなか怖い。横風に怯えつつ1時間ほどかけ、なんとか間に合わせの補修を終えた。張り替えの時期はとっくに過ぎているネットだが、しばらくこれで耐えるしかない。

    防風ネットの補修。

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    山国梨棚豊水幸水園

  • 枯死した枝。

    暖冬のせいなのか、豊水に枯死した枝が多い。去年新たに伸びた先端から、一昨年に伸びたぶんの半ばあたりまでが黒く枯れている。枯死した枝は毎年一定数あるものだが、今年はかなりやられてしまっている。せっかく短果枝を付けてくれた枝が枯れてしまうのはなんとも悲しい。いつもなら枝ごとそっくり切り落とすのだが、今年はなんとか生き残ったぶんを残し、短果枝をそのまま使うことにした。おかげで剪定に手間がかかってしまい、厳しいスケジュールがこれでまた圧迫されることになる。毎年何かしら問題が発生する梨棚だが、枝の枯死は収穫量に直接影響するため、短果枝と花芽の数を気にしつつ根気よくやるしかない。

    枯死した枝。

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    山国梨棚豊水幸水園

  • 豊水園の黒猫。

    剪定を始める準備をしていると、黒猫がやってきてすぐそばで寝転んだ。隣の豊水園に住み着いている老猫だ。他に2匹の黒猫がいるのだが、こっちの棚に入ってくることはあまりない。重機が苦手でエンジンを始動すると歩き去ってしまう。梨棚がひっそりと静かな冬の間、老猫はこうして日向ぼっこをしているか、ときどき気紛れに寄ってきて餌を欲しがる。猫たちと仲良くしておくのは悪くない。生き物が活発になる春以降、野鳥を追払いときには毒蛇の頭を噛み潰してもくれるのだ。去年は頭の潰れたヤマカガシの死体が梨棚の地面に転がっていた。のんびりゆっくりとした動作でいかにも老猫といった雰囲気なのだが、やはり野生の猫なのだ。

    豊水園の黒猫。

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    山国梨棚豊水幸水園

  • 水道ポンプの過稼働。

    地下水を汲み上げているポンプの調子がおかしい。いや、ポンプではなく漏水しているのかもしれない。朝早くから山国の梨農家が集まり、原因を突き止めようと山の頂上近くにある貯水槽から汲み上げポンプまで点検をやった。なにしろ何十年と経過した古いインフラだから全体が老朽化しており、不具合を疑う箇所も全体に及ぶのだ。貴重な半日を費やしても、不具合の特定には至らなかった。このままポンプの過稼働が続けば電気代が大変なことになる。早急に手を打たなければならないのだが、どうなることやら。

    水道ポンプの過稼働。

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    山国町梨組合水道設備

  • 豊水の剪定開始。

    2日前から豊水の剪定をスタートした。出来れば2月初日から始められるとよいのだが、ここまで伸びてしまった。それでも去年より2日早い開始だ。ほとんど言い訳にしかならないとはいえ、この時間が花摘みと開葯に取られる時間で虎の子の2日間になるかもしれない。それにしても日当たりのよい豊水幸水園と日当たりの良くない新高園とでは、これほど雑草の伸びに違いがあるのかと思い知らされる。今日のような暖かさが続き、雨が適度に降ってしまうと4月にはかなり伸びてしまうだろう。今年は寒気が降りにくい暖冬らしく、予定に追われるなか雑務も増えそうだ。

    豊水の剪定開始。

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    山国梨棚豊水幸水園

  • お米が尽きてしまう。

    食料の買い出しに中津市街へ向かった。いつもはもっと手前の町の商施設で買い物を済ませるのだが、安い家具を見たくて遠い海岸通りまで足を伸ばした。店舗は空いているだろうと踏んで駐車場に乗り込んだところ、けっこう埋まっている。どうやら今日は祝日らしい。農業をやっているとカレンダーのイベントが頭から飛ぶ。なんなら週末さえ曖昧だ。土日や祝日関係なく山へ上がるため、思わず混雑に突っ込んでいくことはままある。車を停めるか悩んだ挙句そのまま引き返し、普段は利用しないスーパーで食料品を買い込んだ。途中、中津城へ寄って車内で一服。ここから自宅までは結構な距離がある。たぶん到着時は暗くなっているだろう。

    お米が尽きてしまう。

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    中津市中津城

  • 座るということ。

    剪定の合間に煙草を喫っていると、日田市の師匠から梨棚で喫煙するときは木の下に座れとおそわった。座ると必ず空を見上げ、剪定済みの枝や、これから剪定する枝を見ることになるからだ。これはまったくその通りで、誘引間隔の狭すぎた枝や、これから手を入れる枝をどんな風に切るか決めてしまえる。立ち上がってすぐ手が動くし、保護剤の塗布漏れがあれば即対応できるという点もよい。足場として使っているビールケースは乗っても座っても使い勝手がよく、他所の梨棚でもよく見られる農具だ。酒屋から購入できるようだが、もうひとつの足場を求めるとすればステンレスの取手付きがよく、これはこれで刃物金物の移動販売になかなか出会えない。

    座るということ。

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    山国梨棚豊水幸水園

  • 真玉海岸。

    用があって仕事を早めに切り上げ、中津市街地へ向かった。その後宇佐市の真玉海岸へ。このところ働き詰めで何処かへふらっと出かけるようなことはなかった。用事のついでに足を伸ばしてみたわけだ。海岸の気温は11℃。特に何かがあるわけではなく、食事できるようなところもない。気温がいくぶん高いせいか海岸には人影があり、自販機の並んだ海岸駐車場で動画を撮影している若い女性もいた。海が見渡せる石段に腰掛けていると、すぐに日が傾いて山に隠れ、あたりが薄暗くなった。疲れに来たようなものだ。車の窓を閉じて磯の香りを遮断し、帰路に着いく前に辺りを見ると最後まで残っているのは自分ひとりだけだった。

    真玉海岸。

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    宇佐市真玉海岸

  • 弱る花粉樹。

    あとひと月もすれば花摘みのために花芽の変化を気にするようになるだろう。去年は3月の末に花粉樹が開花した。今年の開花がどうなるか判らないけれど、タイミングをしっかり合わせ、開花直前の花摘みを頑張らないといけない。というのも今年から中国産の花粉が使用禁止となったからだ。なんでも梨の木を枯らしてしまう火傷病が確認されたらしい。中国産がダメならネパール産の花粉があるようだが、これは求めようがない。ネパール産花粉を扱う業者を聞いたことがないし、輸入花粉に抵抗を感じる農家もあるだろう。そんなわけで小さい花粉樹から取れる花粉と豊水の花粉でなんとか全体を賄うことになりそうだ。新高園の花粉樹は樹勢が弱く、今年は枯れた枝も多い。どうなるか不安ではある。

    弱る花粉樹。

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    山国梨棚新高園

  • 止まない雨。

    予報では連日の雨は今日まで。明日から晴れ間が戻ってくる。今日も朝から細い雨が降っては止みの繰り返しだった。地面はますますぬかるんであちこちで滑る。特に根が露出しているところはステンレス製の軽いキャリーですら車輪が流される。新高園に隣接した水田は雨水が抜けずに沼になりつつある。そろそろ太陽が出てくれないと、何もかもが湿って不快なことこの上ない。誘引のためのナイロン紐まで手袋の泥が付着して汚く見えるのだ。明日こそ予報が正確であってほしい。

    止まない雨。

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    山国梨棚新高園

  • 梨棚から上がる煙。

    草刈りの必要のない今の時期、山の斜面から上がる狼煙はだいたい梨棚だ。剪定で切り落とした枝は、焼却炉なり焚き火なりで焼き払うことが許されているから、梨棚で焼くのだ。山国梨団地ではドラム缶を半分に切って炉にしていることが多い。園の外に運び出して地面で焼く農家は少数派。ドラム缶を使う理由は梨棚の地面をひきずって移動できるからだ。火が近ければすぐ暖まれるというのもある。今日は夕方近くになって雨に降られた。雨雲が濃くなっていくと同時に農具を片付け山を下ると、梨棚から数本の狼煙が上がっている。日没近くまで粘るつもりなのだろう。

    梨棚から上がる煙。

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    山国梨団地

  • 終日雨と靄。

    終日雨。いいかげんうんざりだが、まだ晴れ間が見えない日が続く予報だ。雨さえ降らなければ作業は出来る。出来るけれどもやはりすっきり晴れた空の下で働きたい。長靴には常に泥が付着し、足場に腰を降ろせば尻が濡れる。濡れた枝のせいで手袋が湿って熱を奪われ、動きが鈍る。あと少しで終わる剪定が長引くだけ長引いている。こうなるともう成るように成るだろう的な気分に陥るけれど、3月の終わりには花が咲くのだ。明日は曇りでようやく雨雲が去る。剪定を急ぎたい。

    終日雨と靄。

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    山国町市平

  • 苔に残る雨。

    被写体にレンズを向けるとき、肉眼に映る景色とストレージに保存される画像の差にがっかりすることはよくある。作業を阻害する荒天であっても、鹿やムジナのような害獣であっても目には美しく映るため、ついスマホのアプリを起動したくなる。ところが保存された画像には現実だけが切り取られている。今日も厚く暗い曇り空の下で、老木の剪定をやった。樹皮はびっしりと苔に覆われていつ枯死してもおかしくない。苔の長く伸びた胞子体には昨夜の雨が水滴になって残っている。目には美しく幻想的だけれど、画像にはやはり寂しい古木と苔が映っている。

    苔に残る雨。

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    山国梨棚新高園

  • 新高園のぬかるみ。

    空がずっと重い。日が差し込んでもすぐに雨が降るから梨棚の土がぬかるんでいる。新高園は傾斜地の一番低いところに入り口があり、雨で流れた堆肥、そして雨水が流れて貯まるため、ぬかるみが特に酷い。おそらく1週間連続で晴天が続かないかぎり土は乾かないだろう。一輪車を押して切り落とした枝を焚き火に運ぶのだけど、ぬかるみに足を取られて何度か転びそうになった。ここで尻を着いたら最悪だ。空気の抜けかけた一輪車のタイヤは、枝でいっぱいのコンテナを余計に不安定にする。長靴は足首のあたりまで重い泥が張り付いて、その旅に排水路で洗らわなければならなかった。

    新高園のぬかるみ。

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    山国梨棚新高園

  • 重い雨雲と熟練農夫。

    午前中は霧が深く、山へ上がるか悩んだが行ってよかった。雨は弱く、靄も薄い。梨棚上空の雨雲は厚く夕方のように暗かったものの農作業に支障が出るほどではなかった。午後遅くに再び雨が降ったので退散。残りの時間を山国梨部会の熟練農夫と雑談をして過ごした。熟練農夫は広い面積の梨棚を管理しており、なのに剪定がもう終わりつつある。単純計算で倍速か、それ以上の作業スピードだ。あと何年やればこの効率が身につくのか判らない。あるいは身につかないのかもしれないが、だからといって後にも引けない。明日も山へ上がって黙々と剪定を続けるばかりだ。

    重い雨雲と熟練農夫。

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    中津市耶馬溪町

  • 天気は下り坂。

    また雨。数日の晴れ間と雨が交互に入れ替わる天気が続いている。地面は乾く暇がなく、新高園の入り口は泥化して一輪車の車輪が沈む。気温が10℃前後で安定しているのが救いだが、雨が本格的に降り出すとどうしようもない。今日も午前中は仕事ができたが午後は諦めた。予報では明日も雨。去年より少し早く剪定が終わる予定でいたのに、このままではどうなるか判らなくなってきた。

    天気は下り坂。

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    山国町市平

  • 1年目の短果枝。

    1年目の短果枝。花芽を付けた徒長枝を傾斜させ、1年が経過すると短い枝が花芽の下から伸びてくる。台座の付いた花芽が短果枝だ。準備期間を含めると2年が経過している。花芽の数は1つから3つほど。枝に対して螺旋を描くように配置される様子が見て取れる。これが3年4年と経過すると短果枝が重なって成長するため、だんだんと煩雑になって調整に手間がかかるようになる。短果枝が綺麗に並んだ枝は誘引もやりやすく、見た目も綺麗だ。常に綺麗な短果枝が並んでくれれば作業も楽だが、なかなかそうはいかない。そのまま強く徒長してしまったり、まったく成長してくれなかったりと、梨の枝は気まぐれだ。

    1年目の短果枝。

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    山国梨棚新高園

  • カミキリムシの幼虫退治。

    剪定していると、枝の付け根にべったりとおがくずが付着していることがある。枝の径はまちまち、太いものから細い枝までいろいろあるが、おがくずは共通して枝の外周に付着し、おがくずの下に穴が空いている。穴の中にいるのはカミキリムシの幼虫だ。こうやって枝から侵入し、数年に渡って木に食害を与える。最悪の場合木が枯れるか、枯れないまでも強風など衝撃に弱い木になってしまうのだ。見つけたら、枝がまだ使えそうでも切って落とす。次に穴を特定して、穴に針金を入れて幼虫を潰しておく。ようやく短果枝をつけた若い枝だったりするとガッカリだが、落とす他に術がない。

    カミキリムシの幼虫退治。

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    山国梨棚新高園

  • 晴れのち冷たい雨。

    雨の中、山を登るも梨棚上空は晴れていた。梨団地の天気はふつう福岡の英彦山方向から悪化する。雨の予報であれば黒い雨雲が英彦山から流れてくるといった具合だ。ところが今日は英彦山が快晴で、中津市街方面がどんより曇っていた。耶馬溪も同じく雨が降っていた。これはしめたとばかりに急いで剪定に取り掛かり、太陽に照らされながら枝を切り落とし、焚き火に火を点けた。剪定は午前中が勝負だ。集中力は昼頃に途切れ、疲れに取って変わる。そして疲労の蓄積と重なるように雨雲がやってきた。午後3時なると午前中の穏やかな空気が嘘のように凍てついて、指が感覚を失った。出来栄えとしては上々な1日ではあったが、震えながら山を下ると、帰宅後にぐったり疲れてしまう。夕食を摂らずに寝てしまうのはだいたいこんな日だ。

    晴れのち冷たい雨。

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    山国梨棚新高園

  • 溶けずに残る雪。

    雪が溶けていない。農道は重機の出動で通行可能だが、梨棚にはまだ雪が残っている。気温が上がって寒くないのが救いだが、それも太陽が尾根に隠れるまでだろう。とにかく4日ぶりの剪定だから大急ぎで作業に取り掛かり、日が陰るまで黙々と枝を切り続けた。午後になって日陰の農道に侵入してきた軽トラが凍結した路面で動けなくなり、雪の掻き出しを手伝った。ほどなく軽トラ運転手の同僚が塩カルを持って救助に駆けつけ、軽トラは窮地を脱したが、塩カルの効果にちょっと驚いた。塩カルは路面の凍結を阻害する効果があることは知っているが、わりと早い融雪融氷効果もあるのだ。鍬をつかって氷を砕いたこともあるだろうが、軽トラが動いた跡にもう氷は残っていなかった。

    溶けずに残る雪。

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    山国梨棚新高園

  • 凍結した農道。

    よく晴れた朝。それほど寒くもない。何もなければこれ以上ない剪定日和だ。なのに今日は山へ上がってすぐ下ることになった。市平の集落へ向かう山道から雪がしっかりと残って、日陰は凍結しているのがわかる。これは仕事にならないなと思いつつ上がってはみたが、新高園の脇の下り坂でやはり断念することになった。柔らかい雪が浅く積もっているようで硬く凍結している。しらずに踏み込むと坂の下まで滑って落ちる。12月の積雪では大木を運ぶ林業のトレーラーが斜面に乗り上げてスタックした坂だ。寒くはないだけに残念だが、雪を乗せた梨の枝を確認して、来た道を戻った。帰り道、上がってきた梨棚メンバーとすれ違い、もっと上の梨棚まで上がると言う。山国町の梨団地は標高400mを超えたところにあり、梨を育てるには向いた環境ではあるものの農夫は大変だ。

    凍結した農道。

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    山国町市平

  • この冬二度目の積雪。

    しっかり積もった朝。気温は氷点下だ。軽トラの幌に乗った雪を降ろしてから、道路の状態を確認する。耶馬溪でも山国町でも生活道路が急坂になっている家は多い。山間部だから平地は農地へまわし、農地に向かない狭い土地に住むからだ。この急坂が曲者で、雪が降ると朝方は凍りついていたりする。特に樹木に覆われ、降雪の少ない道が危険だったりする。家から歩いて坂を見たあと、午前中は車を出せないと判断した。今日で山へ上がれない日は2日。予報では明日から晴れそうだ。作業の遅れを取り戻さないといけない。

    この冬二度目の積雪。

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    中津市耶馬溪町

  • 大粒の雪。

    朝からけっこう降り始めた雪。予報では午後からだったが、こうも早く降られると動く気がしない。昼には一旦止んで青空が見えたとはいえ、またいつ降り出すかわからない。きっぱり諦めたほうがいいだろうということで、久しぶりに二度寝した。寒波が去るのは明日だ。ちなみに、寒波というのは2日〜3日かそれ以上停滞する寒気のことで、小規模なものだけ寒気と呼ぶらしい。日中は太陽が出ていれば7℃を約束してくれる山は、寒気に包まれた途端氷点下〜2℃になる。無理して作業したところで捗らない。滅多に休めない梨の世話だからこんな日は寝て過ごそう。

    大粒の雪。

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    中津市耶馬溪町