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なつしづくの花芽。
天気が良かった今日、花芽が一斉に蕾を覗かせた。もう1日くらいは静かにしていると読んでいたが明るい緑の点が遠目にもよく見えるほどだ。特に、なつしづくの花芽は葉を外周に、内側に蕾を包んでいるから葉の伸びが早い。このあと時間が経過するほどに剪定がやり辛くなる。葉が開いてしまうと枝が見えにくくなるし、落とした枝は燃えにくい。熟練の梨農夫さんらはとっくに剪定を終えて花摘みを待つばかりだというのに、仕事を遅らせているこちらは、なんとも情けない気分だ。
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山国梨棚豊水幸水園
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立ち上がる雑草。
雑草の伸びが早い。大雪が降ろうとも止まる気配がない。花摘みが始まる頃には膝ほどまで成長するだろう。花摘みから受粉、そしてまだ終わっていない剪定に追われてしばらく雑草の相手をしている暇はない。防除の邪魔になる程まで伸びてようやく草刈りに取り掛かれる感じか。今年も春先までの仕事が後手になってしまった。
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山国梨棚豊水幸水園
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白い大きな花。
大きな白い花はハクモクレンだろうか。枝がバルコニーに乗ろうとしているので、冬のうちに切り倒してしまおうかとも考えたが、そうしなくてよかった。30分ほど雨が激しく降り、その後晴れて、白い花がやけに鮮やかに見える。今日は山へ上がらず、梨棚メンバーに手伝ってもらって大きな家具を引っ越し先へ運んだ。引っ越しの後で山へ戻るか悩みつつ、白い花の枝を落としているうちに空は次第に暗くなっていった。
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日田市天ヶ瀬町
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花芽が割れる。
急に暖かくなって花芽が動き始めた。ほとんどの花芽はまだ固いままだが、動き出すと早いのは経験済み。まずごく小さな蕾6〜9個が飛び出し、続いて針のように細く筒状に畳まれた葉が姿を見せる。この小さなセットが夏になると梨棚を覆い尽くして太陽光を遮るほどに成長するのだ。ここから花摘みまではすぐだ。剪定を急がないと。
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山国梨棚豊水幸水園
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今年の初防除。
年が明けて初の農薬散布をやる。天気はよく、梨棚に到着すると早速SSのエンジンをかけた。早く終わらせればそれだけ剪定の時間にまわせる。まず新高園までSSを移動させて防除を開始したのだが、どうにも風が強い。新高園は坂と山の窪地にあって風の影響を受けにくいとはいえ、噴き上げた農薬が風に煽られる。この調子だと豊水園だと防除の効果が削がれてしまうだろう。ということで豊水園は明日へまわすことにした。去年もたしかそうだった。この時期は毎年風がやけに強いのだ。
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山国梨棚新高園
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暖かい1日。
大雪から1日。あれだけ降り積もっていたのは山間地の高いところのようで、幹線道路まで下ると雪はもう残っていなかった。朝の農道は雪が固く凍りついて怖く、急なカーブでは軽トラが滑った。これからぐっと暖かくなるらしが、早く雪の心配せずによくなってほしい。これ以上選定を遅らせるわけにはいかないのだ。
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中津市耶馬溪町
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大雪の日。
朝目覚めて驚いた。想像していたよりずっと多い雪が積もっていたからだ。コンクリートの急坂が多い土地だから道は凍結しているだろう。車はとても動かせない。軽トラの狭い屋根には30cmほど乗って荷物に見える。そしてやけに冷え込んでもいる。最悪の場合を考えて食料と煙草を数日ぶん買っておいてよかった。今日は家に籠るしかないようだ。
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日田市天ヶ瀬町
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理想的な豊水の枝。
豊水は特に枝を徒長させる品種だ。ぱっと見に新高の2倍ほどの新枝を伸ばす。だから短果枝や花芽が美しい螺旋を描いている枝を選んで降ろしやすいとも言える。その反面、枝の数の多さから剪定に時間がかかり、焼き払う手間も増える。まだまだ元気の良い古木は厄介で、不要な枝を払うだけで半日を費やしたりする。とはいえ1年目の短果枝が並ぶ枝は美しく、大きな実を下げてくれるから嬉しかったりもするのだ。
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山国梨棚豊水幸水園
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春の雪。
暖かく穏やかな日が続いてからの急な冷え込み。おまけに雪まで降っている。1℃の気温は寒波なら当然だが、気持ちが緩んでいるところにこれは堪える。梨の木に乗った雪を確認したところで帰宅したい気分になる。連日の引っ越しのために荷運びで剪定の時間を潰していなければ是非そうしたいところだ。しかし仕事を進めなければ剪定は終わらない。寒波が去って暖かくなれば花芽が割れて開花もすぐとなる。冷たい指先に息を吹きかけつつ剪定に取り掛かった。
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山国梨棚豊水幸水園
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雑草を乗せた古木。
山国梨棚は古木中心の園だ。対照的に梨棚メンバーの流線型梨棚は幼木だけの園。こちらは3本主枝しかなく、向こうは流線のみ。何もかも違う。キノコを寄生させた木もなければ、雑草を乗せたものもない。とりあえずこちらが優位な点を挙げると、今のところ収穫量が多いという1点のみだ。作付け面積がそもそも違うから比較するのもおかしいのだが、これからゆっくり逆転していくことだろう。それはともかく、雑草を乗せた古木の見た目は案外良かったりするのだ。
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山国梨棚豊水幸水園
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玖珠町午前7時。
引っ越したせいで家を出るのが30分早くなった。冬の寒さが和らいで震えながら運転席に座ることもなくなり、早朝の空気が気持ち良かったりする。夏の出荷はもっと早くに家を出るから特に苦痛はない。これまで早朝に通過することのなかった玖珠町の田園風景を眺めつつ運転するのもよい。できれば山間部の幅員がもう少し広く整備されるか、トンネルが開通してくれるともっとよいのだが望むべくもない。
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玖珠町北部
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オオイヌノフグリ満開。
小さな青い花が満開だ。2月から見かけてはいたが、梨棚の入り口や梨の樹幹の周りで一斉に開花した。青い花の開花は即ち草刈りシーズンの幕開けでもある。気の早い農夫はもう刈払機を持ち出して立ち上がったばかりの雑草を刈っている。気がつけば暑くなっているだろう。梨の開花もまもなくだ。酷暑のならなければよいけど。
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濃霧の引っ越し。
昨夜遅くからのまとまった雨は、濃霧を残して止んだ。出発地は日田市で向かう先は山国の梨団地。引っ越しをしたのだ。山国に来てから2度目になる。引っ越すごとに山国から離れ、終のすみかとなる予定の次の土地は、山国から随分離れてしまった。日田市で雨が降っていても山国は晴れていたりするせいで空が読めず、移動にも勿論時間がかかる。梨団地の組合員は呆れていることだろう。山国に広い空き家はなく、ならば住みたい土地に住みたいという願望を押してしまったが、後悔することになるかもしれない。
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山国町東部梨団地
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伐株山。
買い物のため、仕事のあとで玖珠町へ。山国と同じく山間の小さな町だが、商施設の充実ぶりは山国と大きく違う。人口差と言えばそれまでだが、コンビニがたった一軒あるだけの山国とは差がありすぎる気がする。町のどこからでも見えるメサは伐株山で、頂上からの眺めはなかなからしく、グライダーから俯瞰する動画はトトロの風景そのまま。いつか上がってみるつもりだ。
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玖珠町伐株山
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幸水の苗木。
幸水の苗木を触る。去年植えた苗木は今年で2年目だ。幸水は枯れやすいから3本植えたうち1本は欠落してしまうだろうと思っていたのに、すくすくと成長中。主枝予定の2つの枝はまっすぐ伸びて防鳥ネットに届くほど。この2本は園の上手下手に向けて分け、最終的に2本主枝か3本主枝にする予定だ。今年の夏も酷暑が予想されるそうだから、灌水を怠らずしっかり育てたい。
Location
山国梨棚豊水幸水園
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豊水の古木。
丸1日かけて豊水を1本剪定した。いや、1本に丸1日かけてしまった。画像での樹幹はそれほど太く見えないが、豊水園では古木の中で大きい部類の木だ。豊水が剪定し辛い理由のひとつに徒長枝が多いことが挙げられる。この古木は特に勢いよく枝を徒長させる上に数も多いので、使わない枝を落とすだけでも時間を食う。みぞれが何度か降り、午後遅くなって寒さが厳しくなるあたりでようやく終了。冷え切った指先に息を吹きかけつつ山を下った。
Location
山国梨棚豊水幸水園
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小雨、気温5℃。
朝から小雨のまま終日降り続けた。気温は5℃。手袋が濡れて指が動かず、焚き火も起こせず、真冬の剪定に戻った感じだ。その日の剪定を終えて梨棚メンバーの流線園を訪ねると、ちょうど作業を終えるところで、寒かった1日を雑談で締めくくった。流線形に整えられた梨の木は、剪定を終えてさっぱりすると本当に綺麗だ。短い樹間や、揃った側枝の方向がそう見せるのだろう。もう苗木を過ぎてこれからが楽しみな若い梨園に成長している。
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山国梨棚流線園
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農家食堂で夕食。
野菜9割の夕食。山国町に来た最初の頃よく利用した農家食堂に行った。一緒にいた梨棚メンバーは3皿食べ、こちらも同じくらいを想定していたが2皿でダウン。ほぼサラダに少量の鶏肉でお腹いっぱいとなった。アクセスの悪い立地にあり平日でもあるのに客は少なくなく、年齢層も高め。大量の料理を前に少量を皿に乗せて談笑する年配者の姿が印象的だった。また食べに来よう。
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日田市大山町農協
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折れる、あきづきの枝。
あきづきの枝は脆く折れやすい。豊水や幸水より硬くしなやかさに欠ける。注意して降ろさないと、ぽきっと折れてしまうのだ。側枝ならまだ残念に感じながらも他の枝でリカバリできたりもするが、主枝の先端という重要な枝は残念では済まない。かなり注意していても折れることがあるし、誘引してしばらくしてから遠くにバキっという音を聞くこともある。今日も花芽がしっかりついた待ち枝を1本やってしまった。折ってもまだ使えたりする豊水とは対照的に、あきづきの枝はもう切り捨てるしかない折れ方をするのも特徴的だ。
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山国梨棚豊水幸水園/あきづき
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暖かい雨。
すぐ止むだろうと思っていた早朝の雨は午後になっても降り続けた。それでも農作業を続けられたのは暖かい雨だったからだ。降りも強くはない。雨の日の剪定は基本的にしないべきだが、スケジュール的にやむを得ないのだ。今年の開花は早そうだし、花芽が開けばすぐに葉も茂る。時間が経つほど剪定はやりにくくなっていく。花摘みまでに剪定は終わらせておきたい。パーカーのフードが重くなるほど濡れて不快に感じるまでは剪定を続け、早めに山を下った。
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山国梨棚豊水幸水園
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一目八景。
玖珠町と耶馬溪町を結ぶ山間ルート上に一目八景はあって、秋になると紅葉を楽しむ観光客で賑わう。寂れた小さな商店街は道路を塞ぐほどの人で溢れるのだけれど、オフシーズンはかなり静かだ。色のない山の景色は確かに何もないと言えばそうとも言える。けれども山間道路脇を流れる渓流の苔生した岩や、独特な形をした岩峰群は冬でもなかなか見応えがあると思うのだ。田舎道が混雑するのは困るし、空いた道を景色を楽しみつつゆるゆる走るのは気持ち良い反面、人の気配がない景勝地はやはり寂しいとも思う。
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耶馬溪町/一目八景
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晴れから曇りのち雨。
晴れでスタートした農作業。時間が経つほどに雲が増えて山を下る頃には雨が落ちそうな空だった。このあと天気は崩れていくようだ。1週間前なら寒さに震えていただろうけれど、今日は春の到来を感じるほど暖かい。10℃〜15℃あたりの気温は剪定に最適、枝の色が判別しにくくなる夕方近くまで続けられる。指先に息で温めることもなく、焚き火も暑くない。これが20℃となると焚き火の熱が鬱陶しくなり、上着を着ていると汗をかく。この気温が続いてほしいが、来週は寒の戻りだそうだ。
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山国町市平
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幸水に生えたキノコ。
幸水の枯れ枝にキノコが生えていた。衰弱して落とした主枝から伸びていた側枝のひとつだ。キノコが生えた木は終わり。菌糸の成長に抗う力がなく、時間をかけてゆっくりと枯死してゆく。今のところ例外はなく、せいぜい衰弱した主枝を落とし、キノコを焼いてしまうくらいしか手がない。残った亜主枝はまだ元気ではあるものの、収穫の直前で唐突に衰弱したりもする。だから早めに主枝に見切りをつけたのだが。どうなるやら。
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山国梨棚豊水幸水園
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枯れてゆく、あきづき苗木。
あきづきの苗木が2本枯れた。これで3本目だ。うち1本は去年から衰弱していたが、それでも枯れてしまうのは悲しい。枯れた3本は傾斜地を2等分した下方に集中しており、傾斜地の上にある苗木はどれもしっかり成長している。雨で流れる堆肥や肥料を考えると下方の成長が促されそうな気もするけれど、実際には逆の結果だ。苗木の衰弱は土中のカビだと断定していたが、これも違って原因は不明。今年の年末は欠損したぶんを新植しなければ。
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山国梨棚豊水幸水園/あきづき
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ハサミを研ぐ。
昨日に続いて寒い朝。水道は凍りついて蛇口が回せず、水路を流れる水を汲んで剪定ハサミを研ぐ。太陽光を反射させると無数の傷に気付くが、今日の仕事を終える頃には見えなくなっている。こうして毎日研ぐせいで噛み合わせたブレードには極僅かに隙間が出来て誘引紐が切りにくくなっていく。研磨の上手な人がやればこうはならないのかもしれない。このハサミは今年まで。来年は新しいハサミを使う予定だ。
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山国梨棚豊水幸水園
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剪定ハサミ。
寒い朝だった。日中になっても気温が上がらないどころか雪まで舞う始末。こんな日に水を触るのは嫌だけれど剪定ハサミだけは研いでおかないと誘引紐が切れなくなる。今使っているハサミは3年目でなかなか年季が入ってきた。ブレード全体をピカピカにしておけるとよいが、さすがに面倒臭い。斬れ味が維持できれば良いというノリで、ざっと研いでおく。日が傾く頃になるとブレードの刃先はくすんで灰色になる。刃先が銀に輝くのはまた翌日の朝だ。
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岡恒/剪定ハサミ
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あきづきの剪定。
あきづきの剪定をやる。数は多くないが、豊水園の空いたスペースに苗木が植えてあり、そのレイアウトのまま引き継いで今年で4年目になる。いくつかは枯れ、いくつかは衰弱しつつあるけれども順調に成長している苗木はもう苗木とは呼べない立派な樹幹になりつつあり、ちょっと触って終える剪定とはいかなくなった。新梢を激しく徒長させて、古木の豊水とは対象的に荒々しい枝ぶり。舐めていたら意外と時間を費やしてしまい、焦りつつ次の豊水に取り掛かった。
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山国梨棚豊水幸水園/あきづき
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小さな青い花。
小さな青い花が咲いた。梨棚のまわり、水路のそば、最初に開花するのがこの花だ。オオイヌノフグリのようだが正確なところは判らない。このずっと後、暑くなってくる頃に咲くのは同じく小さな青い花のツユクサだ。どちらも群生して草刈りの対象となる。ようやく寒い季節が終わる。
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山国梨棚豊水幸水園
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斬れ味が落ちる。
豊水を切り始めて解った。ノコをダメにするのは豊水の木だった。剪定に取り掛かる日に、毎年ノコの刃を新調する。切れ味が落ちるのもそうだが、樹液が刃に固着して滑りが悪くなるからだ。大量の枝を落とすから、まあそんなものだろうと考えてはいたのだけれど、新高から豊水へ木を変えるとノコが滑らなくなると改めて気がついた。刃に付着した豊水の大鋸屑は叩いたくらいでは落ちないし、刃がすぐに黒くなる。樹液というか枝にある水分が僅かにでも多いせいなのかもしれない。水に浸して丁寧に拭ってやれば消える汚れではあるが、毎朝やるくらいでないといけないのはかなり面倒だ。だからといって放置しておくと終いには斬れなくなる。今年も剪定の終わりまで誤魔化しつつ使うことになるのだろう。
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山国梨棚豊水幸水園
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伸び始めた雑草。
寒波が去ってしばらく穏やかな陽気が続いた結果、雑草が伸び始めた。色のなかった地面が唐突に緑味を帯びて気がつけば草刈りで汗を流す季節に突入する。今はまだ静かだが、この状態はすぐに終わるのだ。開花時期が過ぎると雑草は手が付けられないほど蔓延って、摘果に草刈りと時間が足りなくなる。梨棚の保湿や車両の足場として、雑草がなくなるのも困るけれども草刈りの苦労も困りものだ。
Location
山国梨棚豊水幸水園